散文に関するエトセトラ
時は何も解決しない
私は身をもってそれを知っている
時は記憶を曖昧にして都合よく解釈させてくれるが
根本的な解決方法には決してならない
時が経つと共に家族関係が
良好になるかと思っていた時期も私にもあった
会話のない食卓 形だけの家族 血の繋がった他人
物心ついた頃からそれが当たり前だったから
他人にこの関係性がおかしいと指摘されるまで
私は全くこの不自然さに気付くことが出来なかった
私が気づいたのは恐らく高校生の頃
父と母の関係性は仮面夫婦と化していて
細やかな会話の1つもなかった
兄姉ともかなり歳上だったこともあり
早い段階でこの異常さに気づいているものの
見過ごしてやり過ごしていた
彼らにとってはそれが当然のこととして
問題から目を逸らし
当然のように暮らしていくのがきっと楽なのだろう
私は当事者意識など持ち合わせてなかった
そもそも問題に気づいてすらなかった
問題に気づいてからも向き合うことを避けていた
我関せず無視していることが楽だったのだ
過去を変えることなど到底無理なのだが
今になれば分かる
時が何かを解決する事などないのだ
物事を風化させれば自身にとって
都合の良い状況を作り出すだけなのだ
物事から逃れて逃れ続けることは後悔を生み出す
向き合い続けろ 現実から逃避するな
時は何も解決しない 現実から逃避するな
私自身にこの言葉を言い聞かせ生きていきたい